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ジャガイモにまつわる世界の言葉、あなたの身近にある野菜から表現する世界とは?

古くて新しい野菜じゃがいも

じゃがいもは古くはインカ帝国を支え、その後18世紀になってヨーロッパで大幅に生産量を増やす事によって、食料自給率を各段に高めることのできた要因のひとつです。

 

日本にも江戸時代末期に観賞用としてジャワのジャガトラ経由で入ってきていたので、通称として「ジャガトラ芋」となり、その後、明治政府の北海道開拓での食料事業として「ジャガイモ(馬鈴薯)」が普及していきました。

 

世界のジャガイモの歴史についてのブログはコチラから←

日本伝来の経緯とジャガイモの栄養についてはコチラから←

 

この様に、実はおよそ150年前からジャガイモ栽培が始まった日本。その為、ジャガイモにまつわることわざは、日本にはありません。

 

ただ、栽培が50年早く、そして大規模であったヨーロッパでは、少しですがジャガイモにまつわる言葉があります。今回はそのジャガイモにまつわる言葉についてご紹介します。

 

なお、インカ帝国には文字が無かった為、もしかしたらジャガイモにまつわる言葉もあったかもしれませんが、残念ながら現代にその記録は残っておりません。

 

 

世界のジャガイモにまつわる言葉

Don’t judge a potato by its skin.(じゃがいもを皮で判断するな)

これは、「Don’t judge a book by its cover.(本を表紙で判断するな)」の派生語で、どちらも見た目で判断してはいけないという意味です。良いものは中を見てみないと分からないという意味では日本の「人は見かけによらぬもの」が近いでしょう。

 

From small seeds grow mighty potatoes.(小さな種芋から大きな実りを得る)

原文は「Mighty oaks from little acorns grow.(小さなどんぐりから大きな樫の木が育つ)」で、どちらも小さなことから始まり、徐々に大きくなっていく様を表しています。日本のことわざでしたら「千里の道も一歩より」「小事が大事を生む」もしくは「凡事徹底」になるでしょう。

 

小さなことからコツコツと実る様に努力することは、物事も作物も一緒です。

 

 

A potato in the hand beats two in the soil.(手に持つじゃがいもは、土にある二つのじゃがいもより価値がある)

英語の「A bird in the hand is worth two in the bush.(手にある鳥は、茂みにいる二羽の鳥に勝る)」ということわざに似ており、今手にある物の大切さを説いています。不確実なものを求めるより、堅実に持っているものを大切にするべきだという教えです。似た言葉で一休さんで知られている一休禅師が残した言葉に「裸で生まれて何不足」という言葉があります。

 

生まれた時に与えられたものを何も失っていませんよという教えで、今ある持っている物、才能を活かしていきましょうという意味になります。

 

When you’re in hot water, remember even a potato becomes soft.(熱湯の中でジャガイモは柔らかくなる)

人生における苦難を熱湯で表現している言葉です。意味は苦難によって柔軟に成長できるという意味で、日本でも「艱難汝を玉にする」という言葉があります。

 

苦労することによって、様々な経験を乗り越えることによって、対応方法を学び、そして成長することができます。

 

ただし、この言葉には別の言葉もあったりします。それは「The same water that softens the potato, hardens the egg.(同じお湯でも柔らかくなるジャガイモと、硬くなる卵)」。つまり同じお湯(苦難)でも柔軟になる人と頑なになる人がいることを表す言葉です。

 

苦難やストレスに対する耐性は人それぞれです。「あの人に出来たから」と頑張りすぎて頑なになるのではなく、困った時は助けやアドバイスを求めることも大切です。

 

 

ジャガイモにまつわる言葉

生活に密着した野菜のジャガイモ、様々な言葉の中にジャガイモが含まれているのは、それだけ愛され身近な野菜の証でしょう。今後もジャガイモにまつわる言葉や情報があれば、更に詳しく面白くお伝えしていきます。

 

 

 

城戸憲司

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