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冬瓜の驚くべき健康への利点とは?身体のデトックスから免疫力向上までご紹介

その驚くべき長期保存が名前の由来になった冬瓜

瓜系の夏野菜の冬瓜ですが、その名の由来は厚い皮に守られてしっかり管理すれば冬まで保存できるといわれることから「冬瓜」と名付けられました。その歴史は古くインドや東南アジアが原産で5世紀に仏教と一緒に中国から日本に「冬瓜(ドォングァDōngguā)」として伝わってきました。日本ではそのままの漢字を使って「冬瓜(とうがん)」と呼ばれ親しまれています。

 

 

以前は3~5kgと大振りで家庭で消費するのが大変なサイズの野菜でしたが、近年は2kg程度に品種改良されたミニ冬瓜は多く出回るようになり、また旬の時期はカットされて販売もされて使いやすく一般的な野菜になっています。

 

同じく夏野菜のゴーヤの健康効果についてのブログはコチラから←

 

 

冬瓜に含まれる栄養素とは

冬瓜はそのほとんどが水分と言われそのカロリーは100g当たり16kcalしかなく非常にダイエット向きな食材です。しかりカロリーが少ないのに反して、ビタミンCやカリウムが豊富で、食物繊維も多く、サポニンという健康に有効な有機化合物も冬瓜に含まれています。

 

それぞれがデトックスや免疫力の向上にどのように貢献してくれるのかその健康効果を次章以降で深堀していきましょう。

 

エネルギー 水分 たんぱく質 脂質 食物繊維 炭水化物
15kcal 95.2g 0.5g 0.1g 1.3g 3.8g
ナトリウム カリウム カルシウム マグネシウム リン
1mg 200mg 19mg 7mg 18mg 0.2mg
亜鉛 マンガン ヨウ素 セレン クロム
0.1mg 0.02mg 0.02mg 7㎍ 0㎍ 0㎍
モリブデン βーカロテン β−クリプトキサンチン ビタミンA ビタミンD ビタミンE
4㎍ 0㎍ 0㎍ 0㎍ 0㎍ 0.1mg
ビタミンK ビタミンB1 ビタミンB2 ナイアシン ビタミンB6 ビタミンB12
1㎍ 0.01mg 0.01mg 0.4mg 0.03mg 0㎍
葉酸 パンテトン酸 ビオチン ビタミンC 食塩相当量
26㎍ 0.21mg 0.2㎍ 39mg 1.3g

とうがん 栄養成分100g当たり【出典:文部科学省 日本食品標準成分表(八訂)増補2023年】より

 

 

冬瓜のデトックス効果

冬瓜に含まれるカリウムは体内のph濃度を調整する効果があり、それによって余分な水分を排出してくれます。余分な水分を排出する際に身体の中の老廃物も一緒に排出してくれるデトックスの効果が期待されます。

 

また冬瓜には便秘改善に効果がある食物繊維の内、便の潤滑油の役割をしてくれる水溶性食物繊維と、水分を多く含んで便の量をかさまししてくれ腸を刺激して腸の蠕動運動を活発にしてくれる不溶性食物繊維の両方が含まれており、腸内の老廃物や毒素の排出を促進してくれます。

 

この様に冬瓜に含まれるカリウムの効果によって、体内の余計な水分と、食物繊維によって老廃物と一緒に毒素を体内から排出する効果が期待できます。

 

 

冬瓜による免疫力向上への貢献

冬瓜に含まれるサポニンという配糖体が含まれています。植物に含まれる苦み成分で、水に溶かして混ぜると石鹸の様な泡ができることからラテン語「サポ(石鹸)」が語源といわれれています。

 

このサポニンには抗酸化や脂肪の蓄積を抑制したり肝機能を向上させるなどの効果がありますが、実は冬瓜のサポニンには免疫細胞の一つであるナチュラルキラー細胞を活性化する効果があります。ナチュラルキラー細胞はがん細胞やウイルスに感染した細胞を破壊して健康を維持してくれます。

 

サポニンの健康効果まとめ

  • 抗酸化
  • 脂肪の蓄積の抑制
  • 肝機能向上
  • 血液サラサラ効果による高血圧対策、狭心症・心筋梗塞予防
  • 免疫細胞の活性化

 

また冬瓜の食物繊維で腸内環境が改善すると免疫力の向上に繋がります。なぜなら免疫システムを維持している免疫細胞の70%は腸内に存在します

腸に免疫細胞が多くいる理由は、生物の食物の栄養摂取方法が関係しています。胃ではアルコールなどが、水分は大腸で吸収され、およそ90%の栄養は小腸で吸収されます。この為、吸収の際に食物についているウイルスや病原菌を撃退する為に、腸には多くの免疫細胞が常駐しています。つまり冬瓜に含まれる水溶性・不溶性の食物繊維に寄って腸内環境が改善することによって、より免疫細胞が活発に活動することができるようになります。

 

生薬としての冬瓜

実は冬瓜は生薬としても使われています。

  • 冬瓜皮(とうがひ):冬瓜の皮、実よりも利尿作用があり浮腫み(むくみ)の改善に使われている生薬です。
  • 冬瓜子(とうがし):冬瓜の種、利尿効果の他に、咳や痰の生薬として用いられています。冬瓜仁(とうがにん)と呼ばれることもあります。

もしも、むくみがひどい時は皮や種を煮出し煎じたものを飲むことに寄って、むくみの改善することが期待できます。

 

 

冬瓜の料理のアイディア

冬瓜の余すことなく取り入れる方法として、冬瓜に含まれる水溶性のカリウムは水に溶けだしやすい性質がありますので、溶け出した栄養素も余さず摂れるスープがお薦めです。またスープで胃腸を温めることによって深部体温が上がり免疫細胞が働きやすい体環境を作り出すことが出来ます。

 

また冬瓜の皮も細かく刻み炒め物に加えて食べれますので、この様にすれば冬瓜の栄養素を丸々余さず取り入れることができます。

 

 

冬瓜の驚くべき利点のまとめ

優しい味わいの冬瓜。古くから生薬として使われるくらいに身体によい栄養素が豊富な夏野菜の1つです。

 

冬瓜に含まれるカリウムによる余剰水分の排出と、食物繊維による腸内環境の改善で、余計な老廃物や毒素を排出するデトックス効果が期待されるだけでなく、冬瓜にも含まれるサポニンによってガンやウイルス感染した細胞を破壊するナチュラルキラー細胞を活性化させることや、7割近い免疫細胞がいる腸内を改善することに寄って、免疫力の向上も期待されます。

 

このように冬瓜は「デトックス効果」と「免疫力向上」の両方の視点から見ても、とても健康に良い野菜です。積極的に冬瓜を食べて、その栄養素を身体に取り入れて健康的に夏を乗り越えていきましょう。

城戸憲司

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