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佃煮はどのように分類されている?材料や工程などによる定義や種類を徹底解説

 

ひと口に「佃煮」といっても実にさまざまな種類があり、細かく分けると100種類以上にも上るといわれていることをご存知ですか?また分類の仕方も、原材料、製造方法、製造工程による分類の3つがあります。そこで今回は佃煮がどのように分類されているかを徹底解説します。それぞれの特徴をわかりやすく解説するので、ぜひ最後までお読みください。

 

佃煮の歴史や、その健康効果についてのブログ記事はコチラから←

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佃煮の原材料による分類

佃煮は、原材料によって分類することができます。ここでは、水産佃煮、農産佃煮、混合佃煮の3つに分けて見ていきましょう。

水産佃煮

佃煮の中でも最もメジャーなのが水産佃煮ではないでしょうか。魚介類や海藻を使用した佃煮を、水産佃煮と呼びます。市場に多く出回っている原材料は、昆布、海苔、はまぐり、あさり、小海老、赤貝などです。

 

昆布の佃煮一つを取っても、使用する調味料や味付けによって、塩ふき昆布、カツオ昆布、葉唐昆布など、たくさんの種類があります。また、カットの仕方によってもさまざまな味わいを楽しめるので、ぜひ好みのものを見つけてみてください。

農産佃煮

山菜や野菜類などの農産佃煮も、佃煮の原材料として非常に人気を博しています。きゃらぶきやふき、わらび、ごぼう、葉唐辛子、ゼンマイなどが代表的です。また、ラーメンのトッピングとして人気のメンマも、農産佃煮として分類されます。

混合佃煮

混合佃煮は、水産佃煮と農産佃煮を掛け合わせたタイプの佃煮です。特に昆布は旨味が強く味にクセがないため、さまざまな混合佃煮に活躍します。混合佃煮は、椎茸昆布やしそ昆布、わさびのりなどが有名です。山の幸と海の幸の掛け合わせから生まれた味わいは旨みも多く、ご飯がどんどん進みます。

佃煮の製造方法による分類

佃煮は、その製造方法によっても、でんぶ、甘露煮、しぐれ煮の3つに分類することができます。

でんぶ

でんぶとは、魚肉などを細かくほぐし、味付けした後に煎って加工したものです。主に、タラ、カレイ、エビ、タイなどが使用されています。最も有名なのは、ちらし寿司などにトッピングされている桜でんぶで、白身魚を食紅で淡いピンク色に着色したものです。桜でんぶの他にも、黄でんぶや白でんぶ、鯛でんぶなどの種類があります。

甘露煮

甘露煮は、焼き干しや白焼きにした海産物を甘辛く煮絡めたもので、飴煮や飴炊きとも呼ばれます。甘味料には、砂糖だけでなく蜜や水飴を使用することも特徴です。じっくりと時間をかけて炊くため、魚の骨まで柔らかくなり食べやすいというメリットがあります。

 

アユやニジマス、ワカサギ、ヤマメ、ホタテなどが代表的な原材料です。また、海産物だけでなく、きんかんやくるみ、かぼちゃなどを甘露煮にすることもあります

しぐれ煮

しぐれ煮は、海や肉類に生姜を加えて煮込んだ、佃煮の一種です。砂糖と甘味料をベースにした、甘じょっぱい味付けのものが一般的で、常備菜としても扱われています。しぐれ煮の具材には、はまぐりやあさり、牛肉などがあり、ごはんのお供にはもちろん、おつまみとしても人気です。

製造過程による分類

ここからは、佃煮を煮込む過程によって分類する方法をご紹介します。

煎りつけ煮

煎りつけ煮とは、煮汁を残さないように最後までしっかりと煮詰める方法のことです。干しエビやスルメ、ワカサギ、イカナゴなど形の崩れにくい海産物を煎り炊きにします。

浮かし煮

浮かし煮は、具材をたっぷりの調味料で煮込んで、煮詰まる前に引き上げる方法です。すくいあげたらコンベアに具材を置いて、しっかりと冷やします。長時間煮込むと形が崩れやすい原材料を佃煮に加工したいときに使う製法です。

浸漬法

浸漬法とは、加熱することによって柔らかくした原料を、熱した調味料液に漬け込んで味付けする方法です。昆布などにもこの製法を用いることがありますが、主に煮豆を作る際に用います。

佃煮の種類や分類はさまざま

本記事では、佃煮を分類する方法を徹底解説しました。佃煮は、原材料、製造方法、製造工程によって分類することができます。ぜひさまざま種類の佃煮をお試しいただき、好みのものを見つけてみてください。

城戸憲司

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