敬老の日の始まりは昭和22年(1947年)兵庫県多可郡野間谷(のまだに)村(現在:多可町八千代区)にて「老人を大切にし、年寄りの知恵も借りて村づくりをしよう」と敬老会を発足したのが始まりと言われています。
その日が9月15日だったので、平成14年(2002年)まで9月15日が敬老の日でしたが、平成10年(1998年)に成立した「ハッピーマンデー法」により、平成15年(2003年)から敬老の日は「9月第3月曜日」となりました。
令和6年(2024年)は9月16日(月)です。
日本だけでなく世界にも高齢者を尊ぶ日があるので、ご紹介致します。
また国際連合では1990年に、毎年10月1日を「国際高齢者デー」にすることによって、高齢者の権利や安全を守る意識を高めようと、翌年1991年から国際デーにしました。
さて高齢になってくると心配になってくるのが「健康」です。加齢に伴い病気や体調不良になること可能性も増えてきますが、それは急に変化するのではなく「健康」から「要介護」や「病気」の間に「フレイル」と呼ばれる移行期間があります。またフレイルの要因にもなり得る筋力の低下のことを「サルコペニア」と言います。
フレイルを見極める5つの基準は、「体重減少」「筋力低下」「疲労感」「歩行速度の低下」「身体活動の低下」です。
体重減少は、自分で意図していないのに、6か月で2~3kg以上の体重減少があることを指します。
筋力低下(握力の低下)は、握力が男性では26kg未満、女性では18kg未満。
疲労感は、ここ2週間わけもなく疲れたような感じがすること。
歩行速度の低下は、前に比べて歩くのが遅くなったと感じることです。
身体活動の低下は、①軽い運動・体操をしているか?②定期的な運動・スポーツをしているか?という質問に対して、いずれも「していない」場合をいいます。
サルコペニアはフレイルと深い関係にあります。低栄養によって筋肉量が減少したり、筋力の低下する状態を「サルコペニア」と呼んでいます。
サルコペニアになると、身体機能が低下します。すると、活動度がおち、基礎代謝量も低下します。その結果、食欲が低下し、食事の摂取量が減少します。すると、さらに低栄養におちいってしまいます。低栄養をきっかけに、筋力の低下する「サルコペニア状態」になり、それによって介護リスクの高くなる「フレイル状態」が進むという悪循環が加速するのです。
引用記事「NHK健康ch 高齢者のフレイル予防 とるべき栄養素や食事で注意すること」
「フレイル」や「サルコペニア」は運動やトレーニングでも予防できますが、普段の食生活である程度予防することも重要です。
まず前提として健康維持に良いという観点が最重要ですが、その次に重要だと思われるのは「継続できる」という視点です。高齢になっても調理が簡単、その後の処理も簡単の2点を加えて考察します。加齢とともに少しのことが億劫になることを考えて選びました。
日本中のスーパーなどで簡単に手に入り、また調理の手間は要らず、食後の処分も簡単なのに、栄養満点のスーパーフードです。
納豆菌の効果によって、そのままでは吸収するのが難しい大豆たんぱく質を分解してくれ、より吸収しやすくなっています。その為、加齢に伴う筋肉の減少を予防するだけでなく、ナットウキナーゼの効果で動脈硬化の予防、含まれる鉄分と葉酸による貧血の予防、カルシウムとビタミンKによる骨粗鬆症の予防、含まれる食物繊維による腸内環境の改善が期待できます。
納豆同様に全国どこででも手に入り比較的安価。そのまま食べても良し、みそ汁や麻婆豆腐などに調理するのも比較的手間のかからない食材です。また非常に柔らかい食材なので、消化にも良い効果が期待できます。
健康面としては、大豆イソフラボンの効果によって加齢とともに減る女性ホルモンの代わりになり、植物性たんぱく質も豊富です。また豆腐を固める時に使用する「にがり」に含まれるマグネシウムによって、筋肉の弛緩をすすめ加齢による「足のつり」などを予防してくれます。
元祖「価格の優等生」、昨今は鳥インフルエンザによって、卵を産む鶏の数が減ったのと、エサや維持管理費の高騰などにより値段が上がりましたが、1度に使う量からすれば安価なのと、手に入れやすさ調理のしやすさは随一。
卵の栄養素としてはビタミンC以外の栄養素は全て揃っている完全栄養食。卵と一緒に野菜や果物を摂れば、バランスの良い食事が摂れます。
スーパーなどで簡単に手が入り、そのまま食べる事が出来るヨーグルト。
発酵食品のヨーグルトは腸内環境の改善はもちろん、たんぱく質も豊富なので筋肉の維持にも最適。現在は様々な用途に合わせた乳酸菌やビフィズス菌を含んだヨーグルトがあるので、自分の気になる症状に合わせて摂取することもできます。無糖のヨーグルトに果物を追加することに寄って食物繊維が増え更に腸内環境の改善を狙えます。
個人的には無添加のドライフルーツ(マンゴーなど)を無糖ヨーグルトに一晩漬けこむと、ヨーグルトの水分がドライフルーツに移り濃厚なフルーツヨーグルトになります。こうするとヨーグルトの水分に含まれるホエイプロテインも余すことなく摂取することができます。
鮮魚売り場で小分け販売されていることが多いちりめんじゃこ、梅や野沢菜などを追加されたものもあり、そのままでも簡単に食べられる上に栄養素も豊富。
魚一匹丸々を頭から尻尾まで食べますので、たんぱく質カルシウムが豊富なので健康な筋肉や骨格を維持するのに役立ちます。またイワシの稚魚である「ちりめんじゃこ」には血液をサラサラにしてくれるEPAや、頭の健康を維持してくれるDHAが豊富です。
日本で一番消費されている魚「鮭」。焼いて良し、みそ汁やかす汁、クリームシチューの具にも良し、お刺身で食べられ事も。なお寄生虫も考慮して生食の場合は「生食専用」のを食するようにしてください・
その健康効果として、鮭のピンク色の主成分である「アスタキサンチン」やビタミンEによる抗酸化で老化防止、豊富なたんぱく質、EPAによる血液サラサラ、DHAによる脳の健康などが挙げられます。また含まれるビタミンDによりカルシウムが骨に定着してくれるので骨粗鬆症の予防にもなります。
健康維持において、「魚」の摂取は推奨していきますが、ウロコや骨などの処理や生ごみの処分が困る場合もあります、そういう時の為に、栄養を丸ごと摂取できる魚の缶詰は非常に便利です。また高齢に伴い食が細くなり賞味期限までに食べるのが大変な場合も考えて、「サバ」や「いわし」、「ツナ(まぐろ)」の缶詰があると、調理がほとんど要らずに食べられかつ賞味期限をあまり気にせずに済みます。
栄養素としてはサバやイワシ、マグロに含まれるDHAやEPAを余さず摂ることができ、たんぱく質豊富、骨を丈夫にするビタミンDも含まれます。ただし、魚の缶詰には塩分が含まれる場合が多いので、「高血圧」の心配がある場合は控えるか、無塩の物を選ぶようにしましょう。
きくやがお薦めする「鯖の水煮 銀缶」 Base店
昆布や干し椎茸、鰹節、海外だとドライトマトを使ったりもします。昆布やトマトから出る「グルタミン酸」干し椎茸から出る「グアニル酸」鰹節から出る「イノシン酸」は三大うま味成分です。
これらのうま味成分は、料理にうま味を追加するだけでなく、使う塩分の量を減らしてくれます。出汁を効かせることによって減塩になり、結果様々な病気の原因になる「高血圧」の予防に繋げることができます。
ただし、市販の「だしの素」などには塩が添加されている物もあるので、もし高血圧改善を目指すために出汁を効かせるのであれば塩無添加の物か、昆布や干し椎茸、鰹節をえらんでください。
世界でも有数の長寿の国日本、医療や生活習慣や生活環境などの変化に寄って伸び続けています。人生100年時代とも言われる現代。敬老の日をきっかけに、普段の食生活を見つめ直して健康で長生きしましょう。
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