「土用丑の日」と言えば「うなぎを食べる夏の日」というイメージが先走ってしまいますが、実は1年に複数回あります。
このため、年4回ある土用の期間中で、丑の日が全て「土用丑の日」になり、2024年は1月26日(金)、4月19日(金)、5月1日(水)、7月24日(水)、8月5日(月)、10月28日(月)と、年6回あります。
余談ですが、「十二支」にまつわる日の話として、旧暦の新年を迎えた2月以降の最初の「午(うま)」の日に、全国の稲荷神社の総本山である「伏見稲荷大社」に農耕を司る神様が降りたとされ、その為その日を「初午(はつうま)」と呼んで、稲荷神にいなり寿司を捧げ食べる風習があります。
古くから季節の変わり目である「土用」には消化に良い物を食べる習慣がありましたが、それに加え「丑の日」には「う」の付くものを食べると無病息災に過ごすと信じられてきていました。
「う」の付く食べ物の他に「土用シジミ」や「土用餅」、「土用たまご」と体に良い物や、小豆の朱色が魔除けに通じることから無病息災に効果があると土用に食べる文化があります。
所説ありますが、一番有名なのは江戸時代の蘭学者でエレキテルで有名な平賀源内(1728~1780年)が鰻屋さんから「夏場はうなぎの売り上げが下がって困る」と相談され、店頭に「土用丑の日はうなぎ」と掲示させたら、一気に大盛況に。他のうなぎ屋もこぞって真似をして広がり「土用の丑の日はうなぎ」というのが定着していったそうです。平賀源内は蘭学者なだけでなく、江戸時代のコンサルタントでもあったのですね。
土用丑の日は、年に複数回ある「土用」と「丑の日」が重なる特別な日であり、その日には「う」の付く食べ物を食べる習慣です。特にうなぎは、江戸時代の蘭学者平賀源内によって「夏場の売り上げを盛り上げるために」という理由で広まり、今では土用丑の日の代名詞となっています。無病息災や疲労回復を願って、土用丑の日には皆さん各々様々な「う」のつく食べ物を食べて暑い夏も無病息災に過ごしていきましょう。
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