うなぎは、その濃厚な美味しさだけでなく、古くから栄養豊富で知られています。日本で長い間うなぎが愛されてきた理由は、やはりその栄養価の高さは外せないでしょう。
うなぎは、多種多様なビタミンを豊富に含んでいます。特にビタミンAが多く、それは視力の維持や肌の健康に重要な栄養素です。また、ビタミンB1やB2も豊富で、これらはエネルギー代謝を促進し、疲労回復や脳の機能向上に役立ちます
さらに、うなぎにはDHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)といったオメガ3系脂肪酸が含まれています。これらの脂肪酸は、心臓の健康を保つために非常に重要であり、抗炎症作用や脳の健康維持にも寄与します。
このように、うなぎは一つの食品で多くの重要な栄養素を摂取できる、非常に優れた食材です。日常の食事に取り入れることで、健康や美容、スタミナアップに効果が期待できるため、積極的に摂取することをおすすめします。
次に、うなぎがもたらす具体的な健康効果について詳しく見ていきましょう。
ウナギの代名詞である蒲焼の「蒲」の意味とは?についてのブログはコチラから←
エネルギー | 水分 | たんぱく質 | 脂質 | 食物繊維 | 炭水化物 |
285kcal | 50.5g | 23g | 21g | 0g | 3.1g |
ナトリウム | カリウム | カルシウム | マグネシウム | リン | 鉄 |
510mg | 300mg | 150mg | 15mg | 300mg | 0.8mg |
亜鉛 | 銅 | マンガン | ヨウ素 | セレン | クロム |
2.7mg | 0.07mg | -mg | 77㎍ | 42㎍ | 2㎍ |
モリブデン | βーカロテン | β−クリプトキサンチン | ビタミンA | ビタミンD | ビタミンE |
2㎍ | 0㎍ | 0㎍ | 1500㎍ | 19㎍ | 4.9mg |
ビタミンK | ビタミンB1 | ビタミンB2 | ナイアシン | ビタミンB6 | ビタミンB12 |
0㎍ | 0.75mg | 0.74mg | 4.1mg | 0.09mg | 2.2㎍ |
葉酸 | パンテトン酸 | ビオチン | ビタミンC | 食塩相当量 | |
13㎍ | 1.29mg | 10㎍ | Tmg | 1.3.g |
うなぎ 栄養成分100g当たり【出典:文部科学省 日本食品標準成分表(八訂)増補2023年】より
うなぎは古くは奈良時代から飛鳥時代にかけて編纂された万葉集にも「夏痩せの為に食べた方が良い」と歌った歌が残るほど、古くから栄養満点で健康に良い魚と言われてきました。
この章では、実際にうなぎに含まれる栄養素に注目して、それぞれどのような健康効果が期待できるか、ご紹介致します。
うなぎには食べた物からエネルギーを作る為に必要なビタミンB群の栄養素が豊富に含まれています。この為、ウナギを食べると体内で多くのエネルギーが作られるので、暑さなどによる疲労が回復し活動的に行動することができるようになります。
ウナギに含まれる豊富なビタミンB群は、食べ物からエネルギーを効率よく生成することができるだけでなく、赤血球を生成するのを助け貧血を予防したり、神経を正常に保つこともしたりしてくれることによって、身体の疲労を回復してくれます。
うなぎには脂溶性のビタミンである、ビタミンAが100g当たり1500㎍と非常に豊富に含まれています。また同じくビタミンEも4.9mgと多く、この2つのビタミンによって美しい肌の維持をしてくれています。
この様にウナギに含まれるビタミンAやビタミンEなどの脂溶性ビタミンは、皮膚代謝を助け、また皮膚に栄養を届ける血管を正常化し、また非常に優秀な抗酸化作用により若々しさも保つことを助けてくれます。
ウナギはその滴るほどの脂が人気の1つです。その脂は美味しいだけでなく、非常に健康に良い効果が期待されます。特にDHA(ドコサヘキサエン酸)とEPA(エイコサペンタエン酸)といったオメガ3系脂肪酸が豊富に含まれており、これらの成分は様々な健康効果をもたらしてくれます。
DHAは脳の構成成分の一つであり、脳の健康維持に欠かせません。ただ、DHAは神経細胞を安定させ、神経伝達をスムーズに行う為に必要です。この為、DHA摂取は記憶力や認知機能の向上に貢献し、アルツハイマー病や認知症のリスクを軽減してくれると研究が進んでいます。
EPAは血液をサラサラにし、血栓の生成を予防する効果があります。この効果によって高血圧の改善、動脈硬化の予防の他に、心筋梗塞や脳梗塞など循環器によるトラブルを軽減してくれます。またDHAとEPAの組み合わせすることにより、過度になっていたLDLコレステロールを減少させて、血管内に付着するのを予防もしてくれます。
EPAは強力な抗炎症作用があり慢性的な体の炎症を抑える効果があります。これにより、加齢による関節炎やリウマチといった炎症性疾患の症状を和らげることが期待されます。また、DHAも抗炎症作用を持つため、両方とも含まれているうなぎ等の摂取によって体内の炎症を抑制することが期待できます。
DHAは目の健康にも重要で、目の網膜にも多く含まれています。DHAは視力の維持や視覚機能の向上に必要と考えられています。2017年のハーバード公衆衛生大学院の研究によると、加齢黄斑変性症(AMD)などの眼疾患のリスクを低減する効果があると示唆されました。この様にDHAは脳だけでなく視力にも必要な栄養素だと言えます。
DHAは脳内の神経伝達物質のバランスを整えてくれるので、精神の安定やストレス軽減に効果的です。これにより、うつ病や不安障害の予防・改善にも効果があるとされており、心の健康維持にも役立ちます 。
ウナギに豊富に含まれるDHAやEPAは、脳の健康維持、心血管の健康促進、抗炎症作用、視力の維持、そして精神の安定といった多くの健康効果をもたらします。これらの成分を効率よく摂取することで、日々の健康をサポートし、さまざまな疾患のリスクを低減することが期待されます。
うなぎは非常に豊富な栄養を含む素晴らしい食材ですが、野菜や果物に含まれるビタミンCなどの栄養素は含んでおりません。この為、ウナギだけではなくバランスの良い食事メニューを整える必要があります。
また、豊富なビタミンB群は、糖質などをエネルギー変換するのを助けるので、うな丼などご飯と一緒に食べるのは非常に理に適っています。
また、うなぎ丼に良く一緒に提供される山椒にも良い効果があります。
この様に栄養満点なウナギは健康に良い食材と言えるでしょう。ただし、いくら健康に良い成分が多いからと言って、どんな栄養素も過剰に摂取すると体のバランスを崩す原因になってしまいます。
特に豊富なビタミンAについては、うなぎ50g程度で1日に必要なビタミンAを補給できてしまいます。つまり、なかなかいらっしゃらないとは思いますが、ウナギが好きすぎて毎日食べるなどを繰り返すと、ビタミンAを過剰になり急性と慢性の疾患の原因になる可能性があります。
ビタミンA過剰摂取症状
通常の食事から摂取する場合は問題が起きる可能性は非常に低いですが、ビタミンAを豊富に含む食材やサプリなどで大量に摂取するのは控えましょう。
また、もし体調が優れないと感じた場合は躊躇なく医療機関に受診してください。
健康によいウナギですが、それ単体ではなくバランスよい食事を心がけ、その中のトッピングとしてウナギを加えて楽しみながら健康になっていきましょう。
うなぎは、その豊富な栄養素と健康効果から、スタミナアップや肌の健康維持、免疫力向上に役立つ食材です。しかし、適量を守り、バランスの取れた食事を心掛けることが重要です。うなぎを上手に取り入れ、健康的な生活を送りましょう。
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