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新玉ねぎの魅力とその保存術:シャキシャキ食感を最大限に活かす方法とは?

新玉ねぎの季節の到来

新玉ねぎは、通常、春から夏にかけて収穫されるその年に収穫された新しい玉ねぎのことを指します。この時期、新玉ねぎは水分を多く含み、辛みが弱く甘みがあり、シャキシャキした食感が特徴です。ただしその反面、水分が多い分、傷みやすく管理には注意が必要です。

 

この記事では、新玉ねぎと普通の玉ねぎの違い、新玉ねぎの正しい保存方法、食感を活かす調理方法、その栄養効果についてご紹介致します。

 

 

普通の玉ねぎと新玉ねぎ何が違うの?

基本的に玉ねぎと新玉ねぎは同じ野菜です。この2つの違いは、貯蔵や流通までの速さにあり、それによって、各々にその熟成具合が異なる為に風味や特徴には以下のような違いがあります。

 

収穫時期

新玉ねぎは収穫後、販売までの期間が比較的短く、早春から初夏にかけて市場に出回ります。一方、普通の玉ねぎは収穫後、天候や気温などにもよりますが2週間程度、天日干しを行い、玉ねぎを乾燥、熟成させます。この工程を通して玉ねぎの水分は減り、外皮が固くなることによって通常の玉ねぎは、長期間保存でき、年間を通して入手可能とすることができます。

  • 新玉ねぎ:早春から初夏のみの短期間流通される
  • 玉ねぎ:年間通して流通される

 

 

味と風味

新玉ねぎは収穫が早いため、柔らかくて水分が多く、甘味が豊かでサラダなどの生食に向いています。普通の玉ねぎは収穫後に乾燥させるため、より強い風味と辛みがあります。

  • 新玉ねぎ:水分多めで、辛みが少なめ
  • 玉ねぎ:熟成にともない、風味と辛みが強くなる

調理方法

新玉ねぎは、生のままサラダやサンドイッチに使用することが一般的です。また、加熱しても風味が損なわれにくいので、炒め物やスープにも適しています。一方で、普通の玉ねぎは、生食するには辛みが強い為、加熱調理に適しており、煮込み料理やソース、カレーなどの料理に広く使用されます。

  • 新玉ねぎ:サラダやサンドイッチなど生食向け
  • 玉ねぎ:加熱調理向け、加熱によって甘みが強くなる

 

保存期間

新玉ねぎは水分が多く、傷みやすい野菜なので、購入後はできるだけ早く使用することがおすすめです。一方、普通の玉ねぎは保存が比較的容易で、乾燥した場所で数週間から数か月保存することができます。

  • 新玉ねぎ:常温で1週間程度
  • 玉ねぎ:湿度が少なく日が当たらない状態で、数か月程度(家庭では1か月を目安にしてください)

 

 

新玉ねぎの最適な保存方法ポイント

新玉ねぎは非常にみずみずしく美味しい反面、その水分の多さが原因で傷みやすい食材です。その為、基本的には早く使い切るのが一番ですが、それでもすぐに使え切るのは難しいので、以下の保存方法を心掛けると良好な状態を長く維持できます。

 

1.湿度対策

玉ねぎは湿度に弱いため、ネットなど通気の良い入れ物に入れて保存しましょう。保存する場所も湿気がたまらない風通しの良い場所を選びましょう。

 

2.日陰で管理

当然ですが、玉ねぎも植物です。日照が当たると発芽が促進します。発芽すると身に蓄えられていた栄養が、成長の為に奪われることもありますし、単に日が当たっているところと当たっていないところが出来ることによって、玉ねぎの内部に温度差が出来て痛みの原因になります。なるべく直射日光の当たらないところを選びましょう。

 

3.冷凍保存も

また、料理の手間を省くために、まとめて処理しておいて冷凍しておくのもOKです。新玉ねぎの皮を剥いて適当な薄さにスライスして密閉できる袋に入れて冷凍保存すれば1か月くらいはおいしく賞味できます。

 

使用する際は、一度、必要量を冷蔵庫に移動させて1~2時間程度自然解凍してお使いください。

 

 

新玉ねぎの栄養成分と健康効果

新玉ねぎは美味しいだけでなく、カリウム、硫化アリル、ケルセチン、オリゴ糖と健康の良い成分が豊富に含まれています。それぞれの成分による健康効果をご紹介致します

 

高血圧を予防してくれるカリウム

新玉ねぎに含まれるカリウムは、塩分由来のナトリウムを体外に排出するのを助けてくれます。体内に過剰にナトリウムがあると、身体は体内の濃度を一定に保とうと、血管内に水分を多く取り込もうとします。

 

カリウムを摂取することによって、体内のナトリウムを排出してくれるので、それによって体内の水分も排出されて、高血圧の予防や、むくみの改善に効果が期待できます。

 

血液サラサラ硫化アリル

玉ねぎやニンニクなどを刻んだ時に発生する辛み成分である硫化アリル(アリシン)。この硫化アリルは、血液をサラサラにする効果があり、血液凝固を遅らせ、血中脂質を減らすことで生活習慣病の予防に役立つとされています。

 

また、糖質をエネルギーにするのを助けるビタミンB1の吸収を促進し、疲労回復や免疫力アップなどの健康効果が期待できます。

 

しかし、硫化アリルは熱と水に弱く、調理法に注意が必要で、特に生での摂取が推奨されます。過剰摂取は避け、適量を守ることが重要です。また、硫化アリルは血圧を下げ、アルツハイマー予防にも効果がある可能性があると言われています。

 

抗酸化パワー全開、植物が生み出したケルセチン

新玉ねぎにも含まれるケルセチンは、ポリフェノールの一種で、強力な抗酸化作用を持ちます。この成分は、細胞の老化(酸化)を防ぎ、免疫力を高め、風邪やガンの予防に効果があるとされています。ポリフェノールは紫外線に対抗する為に作られることが多い為、特に玉ねぎの皮の近くにケルセチンが豊富に含まれています。その為、玉ねぎの皮を剥きすぎないようにして調理することが推奨されます​​​​。

 

ケルセチンの効果的な摂取方法

生での摂取:新玉ねぎは生で食べることで、ケルセチンをはじめとする栄養素を効率よく摂取できます。サラダやドレッシングへの活用がおすすめです。またサラダで召し上がる際にはレモンやカボスなどの柑橘果汁を追加すれば、更に抗酸化作用のあるビタミンCを追加して相乗効果が期待できます。

 

「かぼす」と「すだち」の違いと健康効果についてのブログはコチラから←

 

加熱調理:ケルセチンは熱に強い成分であるため、加熱調理してもその効果は損なわれにくいです。しかし、硫化アリルなど他の成分は加熱によって減少するため、目的に応じた調理法を選びましょう​​。

 

 

ケルセチンの吸収効率を上げる方法

乳酸菌との組み合わせ:新玉ねぎを加熱して摂取する場合、ヨーグルトなど乳酸菌を含む食品と組み合わせると、腸内環境が整い、栄養素の吸収がより良くなる可能性があります。

皮の近くを活用:新玉ねぎの皮の近くにはケルセチンが豊富に含まれているため、皮を剥きすぎずに料理に利用することで、ケルセチンの摂取量を増やすことができます​​。

 

ケルセチンの豊富な抗酸化作用がある新玉ねぎは美容と健康の両面で非常に有益な食材です。生での摂取を基本としつつ、加熱してもその効果を享受できるため、様々な料理に活用しましょう。また、摂取する際は皮の近くも利用し、乳酸菌との組み合わせを意識することで、ケルセチンの吸収をさらに高めることができます。

 

 

オリゴ糖で腸内細菌も元気に

新玉ねぎには、腸内の善玉菌のエサになるオリゴ糖も豊富に含まれています。オリゴ糖の効果により腸内環境を整えられることによって、便秘の改善の他に、お腹の中の老廃物を排出によって、体内の毒素が減ることにより美肌効果も期待できます。

 

幸せホルモンの材料は腸から

また最近、腸と脳に関係がある「脳腸相関」が話題になっています。腸内で作成されたトリプトファンという物質は、脳内に入ると幸せホルモンであるセロトニンの材料になります。このように腸内を整えることによって、メンタルを改善してくれることも期待されています。

 

免疫細胞の為にも腸内ケア

それとともに、腸内は体外から摂取した食物を吸収する器官な為、食物とともに多くの雑菌なども入ってきます。その為、体内の免疫細胞の約70%が腸内に在中して、外から入ってくる菌と日夜戦ってくれています。腸内を整える玉ねぎのオリゴ糖は、免疫細胞の活性化にも寄与してくれます。

 

 

新玉ねぎ、その多面的な魅力

新玉ねぎは、春から夏にかけて収穫され、そのシーズンだけの特別な味わいを提供します。シャキシャキとした食感と甘みが特徴で、サラダや生食に最適です。しかし、水分が多く傷みやすいため、適切な保存方法が必要です。新玉ねぎと普通の玉ねぎの最大の違いは、その保存性と風味にあります。新玉ねぎは短期間で消費することが望ましく、熟成させることで長期保存が可能な普通の玉ねぎとは対照的です。

 

新玉ねぎの保存術

新玉ねぎを長持ちさせるには、湿度管理と適切な保管場所の選定が鍵となります。通気性の良いネットに入れて風通しの良い場所に保管すること、直射日光を避けることが重要です。また、冷凍保存も一つの手段であり、スライスして冷凍保存すれば、長期間にわたって新玉ねぎの風味を楽しむことができます。

 

栄養溢れる新玉ねぎ

新玉ねぎはカリウム、硫化アリル、ケルセチン、オリゴ糖など、健康に良い成分を豊富に含んでいます。これらの成分は、高血圧の予防、血液のサラサラ化、抗酸化作用、腸内環境の改善に貢献します。特に、新玉ねぎのケルセチンは抗酸化作用に優れ、細胞の老化防止や免疫力の向上に効果が期待されます。

 

ケルセチンを最大限に活かす

ケルセチンは熱に強い成分であるため、加熱調理してもその効果は損なわれにくいですが、生で摂取することでその他の栄養素も効率よく取り入れることができます。皮の近くにケルセチンが豊富に含まれているため、皮を剥き過ぎずに料理に利用すると良いでしょう。また、乳酸菌と組み合わせることで、栄養素の吸収をさらに高めることができます。

 

新玉ねぎまとめ

新玉ねぎは、春先の大自然からの贈り物とも言える特別な野菜です。その爽やかな甘みと、みずみずしいシャキシャキとした食感は、この時期ならではの楽しみです。

 

適切な保存方法を守ることで、新玉ねぎの魅力を最大限に引き出し、その豊富な栄養を日々の食生活に取り入れましょう。新玉ねぎを使ったレシピを探求することで、食卓に新鮮な彩りを加え、健康的なライフスタイルへの一歩を踏み出すことができます。

 

 

 

 

城戸憲司

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