その実の90%近くが水分のナス。その上、味も淡白なので「栄養が少ない」なんて思われているかもしれませんが、実際はだったりしま豊富な栄養を含む健康野菜です。英語で「Eggplant(卵の植物)」と呼ばれるのは海外のナスが卵の形に似ているからですが、実は卵同様に栄養満点で、的を得た名前かもしれません。
今回はナスの素晴らしい栄養をご紹介します。
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あまりイメージがありませんが、実はナスには2.2%の不溶性食物繊維を含んでおり、それは食物繊維の代表野菜であるごぼうのおよそ半分の量にも相当します。おおよそナス1個で厚生労働省が定める目標摂取量の1およそ10%を摂取できます。
また、ナスの食物繊維の構造は特徴的でスポンジの様な形をしています。その形状の為、消化管内の不要なものをより多く吸着して排出してくれることが期待できます。
実はナスには強力な抗酸化効果があるポリフェノールが2種類も備わってます。ポリフェノールは体内の活性酸素を除去し、細胞の老化を防止したりがんの予防などが期待されます。
ナスの皮の紫色にはアントシアニン色素というポリフェノールが含まれています。そのアントシアニンの中でも多く含まれているのがナス特有の「ナスニン」です。アントシアニンと言えば有名なのはブルーベリーですが、ナスの皮にも同じ色素の一種が含まれています。
もう一つのポリフェノールはクロロゲン酸。クロロゲン酸と言えば「コーヒー」に含まれていると有名なポリフェノールですが、実はナスにも含まれています。
皮に含まれているナスニンと異なり、クロロゲン酸は実に豊富に含まれており、ナスを切って褐色に色が変わってしまう「アク」というのが実はクロロゲン酸だったりします。
クロロゲン酸もナスニンも実は水に溶けだしやすい水溶性の性質があるので、あく抜きの為に水にさらすのは必要最小限にすることに寄って、貴重なポリフェノールを無駄なく摂取することができます。また汁物にすることによって余すことなく摂取することもできます。
また油で炒めてポリフェノールを流出しない様にするのは非常に有効な手段ですし非常に美味しくなりますが、油で炒める分、摂取カロリーが増えることは忘れないようにしましょう。
ナスには健康維持に不可欠なビタミンやミネラルも非常に豊富です。ここでご紹介します。
ナスにはビタミンC(5mg)やビタミンB(0.02mg)も含まれていますが、特にビタミンKは10mgと豊富に含まれています。
ビタミンK の効能として、出血時に血液が凝固して、それ以上出血が拡大しないようにする凝結因子が必要ですが、それを肝臓で生成する時に必要な材料の一つが「ビタミンK」です。つまりビタミンKが不足してしまうと、なかなか出血が止まらなくなる恐れがあります。
またビタミンKは骨にカルシウムが沈着するのを促進するたんぱく質を活性化さけたりもします。つまりビタミンKは良質な血液や骨を維持するのに欠かすことのできないビタミンになります。
ナスには体液の濃度を調整するのを助けるカリウムが2.2%含まれております。塩分(塩化ナトリウム)を取る事の寄って上がったナトリウム濃度を身体は水分を取ることで濃度を一定にしています。しかし血管内に水分が多く取り込まれることに寄って血管内の圧力が上がってしまい、それによる健康被害が出る恐れもあります。その時にカリウム摂ると、体内のナトリウムを排出させることを助けてくれ、それにより体内のナトリウム濃度が低下、合わせて水分も体内に出して体液の濃度を調整するので、結果的に血圧を安定させてくれます。
「秋ナスは嫁に食わすな」ということわざがありますが、これは「ナスは身体を冷やすから、身体を壊さないようにお嫁さんには食べさせない方がいい」っていう言い伝えから来ていますが、「ナスが身体を冷やす」という医学的根拠はないそうです。
どんな健康食品でも過剰摂取は良くありませんが、通常通り食べている分には健康に非常に良い食材なのだ「ナス」です。
積極的に摂って、健康的に過ごすためにも「水にさらし過ぎ」て大切な栄養素が抜けてしまわないようにご注意を。
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