初夏が旬
アスパラガスの旬は地域によって異なりますが、4月から6月にかけて、出始めのものは甘く歯触りも柔らかくて美味しいです。夏に入ると成長が進んで繊維質が多くなり固くなりがちですから、春から初夏の旬の時期に食べるのがおすすめです。
疲労回復に期待
夏野菜には非常に多くの栄養素が含まれています。梅雨のうちから積極的に食べて暑い夏を乗り越えましょう。
- ビタミン:アスパラガスには強い抗酸化作用があるビタミンA、コラーゲンの生成や鉄分の吸収を助けるビタミンC、免疫機能の向上や血液循環を助けるビタミンE、血液の凝固や骨の健康な成長に関与する重要な栄養素であるビタミンKなど多種多様のビタミンを豊富に蓄えています。
- 葉酸:ビタミンB9とも呼ばれる葉酸、細胞の分裂や成長、赤血球の生成、DNAの合成と修復、神経系の発達に重要な栄養素なので、妊娠中の女性によく葉酸が薦められています。その葉酸がアスパラガスには豊富に含まれています。
- ファイトケミカル:アスパラガスにはルチン、ケルセチン、グルタチオンなどの抗酸化作用があるファイトケミカル(植物由来の化学物質)が含まれています。これらは細胞を錆びさせない効果が期待できます。
- ミネラル:アスパラガスにはカリウム、マグネシウム、鉄などのミネラルが多く含まれています。特にカリウムは塩分の主成分であるナトリウムを排出するのを助けてくれるので、血圧の調節してくれます。
- アスパラギン酸:アスパラガスにも含まれているアスパラギン酸は天然のアミノ酸で、クエン酸回路というエネルギーを細胞で作るのに必要なミネラルなどを運搬してくれるので、疲労回復に効果が期待されます。また、アスパラギン酸はアスパラガスから発見されたので「アスパラ」が名前に入っています。
その他にもアスパラガスには食物繊維が豊富で腸内環境の改善が期待されます。
良いアスパラの選び方
せっかくの旬のアスパラガスですから、より良い品を選べるようにポイントをご紹介します。
- 茎は太くまっすぐで、穂先が締まっているものがおいしい。
- 切り口を見てみずみずしいものを選ぶ。
- 切り口が変色している物はやめましょう。
販売されているアスパラガスは、アスパラガスの新芽で、写真の様に成長するに連れて縦だけでなく、横に葉を広げようとします。そうするに連れて成長を支えるために茎は硬く繊維質になってしまうので、穂先が締まっている物の方がまだ成長する前の柔らかいものだと分かります。また切り口から鮮度がよく分かるので切り口も見逃さずに見る様にしましょう。
なお、すべての新芽を出荷するのではなく、成長させて葉から栄養を根に送って、また新芽を出します。
アスパラガスの美味しい茹で方
- アスパラガスの下部の固い部分を包丁で切り落とし、柔らかい部分だけを使用します。またはアスパラガスの下の方を折ろうとすると、自然に固い部分と柔らかい部分が分かれて折れます。
- 根元の皮を3cmくらいを包丁やピーラーで剥きます。根元の皮は繊維が上部より硬い場合があるので、食感を良くするために剥きます。
- 鍋に十分な量の水を沸騰させます。アスパラガスがちゃんと浸るくらいの深さがあることが重要です。
- 沸騰した鍋に適量の塩を加えます(1%程度)。塩を入れることによって、アスパラガスの風味を引き立ち色味も良くなります。
- 柔らかい穂先を上に向けて、アスパラガスを鍋に入れます。茹で時間はアスパラガスの太さによって異なりますが、一般的には茎が柔らかくなるまで2~3分程度で茹でます。茹ですぎはアスパラガスの食感が損なわれるので、注意が必要です。
- 茹で上がったアスパラガスを素早くに氷水に入れ締めます。これにより、アスパラガスの色合いや食感を保つことができます。(余熱で火が通り過ぎるのを防ぐ)
- 冷やした後は、よくキッチンペーパーなどを使って水気をよく切って、調理に使います。
- 茹でる時に塩を加えているので、味付けが濃くなり過ぎないようにご注意ください。
以上の手順で、アスパラガスの下準備が完了です。あとはお好みの調理で今が旬のアスパラガスをお楽しみください。